内股の原因とは?意外に知られていない骨盤との関係性と自宅でできる改善法

内股と一言でいいましても様々な状態があります。O脚、X脚、XO脚。全て内股です。内股とはそれ位広い言葉です。
当サロンでも内股というお悩みでご来店下さる方が沢山いらっしゃいます。しかしながら、みなさん何故自分の内股が起こっているかをご存じないのです。
どこで教えてもらうわけでもありませんので、仕方ないとは思います。しかし、当サロンへお越しお客様の大半は、当サロンへご来店になる前にご近所の整骨院やマッサージに通っておられる方が大半です。通っていたにも関わらず、治っていないことも問題ですが、何故そのような症状が出ているかも教えてもらっていない事の方がもっと問題だと思いました。
週に1回当サロンへお越し頂いても、どのような症状も完全解決する事はありません。大切なのは、あなたがあなたの身体について知り、その為にできることを淡々とやっていくことなのです。
今回は、その中でも知られていない、内股と骨盤の関係性についてまとめたいと思います。
内股について
自分が内股であると気にしていらしている方は非常に多い様に思います。特に女性は、『内股の方が可愛い』と何かに取り付かれた様に内股でいることを意識していた時期もあるのではないでしょうか?
そんな内股が、どのような構造で成り立っているのかをまとめます。最初にもお伝えした様に内股には3種類あり、O脚、X脚、XO脚です。
これらは、今大きな痛みやなどの症状をもたらしていなくても、加齢に伴い重篤な整形外科的疾患に繋がる状態です。
まず、これらの種類を知っておいて下さい。
上の図を見て頂いて分かる様に膝の頭が全て内側を向いています。つまり左右の膝が引っ付いていてもいっついていなくても内股なのです。
以下にそれぞれの症状と骨盤との関係性をご説明します。
O脚について
まずO脚の方の股関節の状態を確認しましょう。下の図をご確認下さい。
O脚時の股関節の状態は、下の図のように『内旋』『外転』の状態にあります。
このような状態になる原因ですは様々ですが、骨盤の状態からみてみるとわかりやすいかもしれません。
O脚になる方の骨盤は開き気味であるという特徴があります。
しかしながら、『開くー閉じる』という状態をご存じない方が多いとおもいますので、ここで骨盤の『開くー閉じる』について解説しておきます。
開き気味とは、坐骨部分が左右の外側方向へ偏倚していることを意味します。多くの方は図の腸骨部分が外側方向へ偏倚していると勘違いされていますが、坐骨部分で全くの逆です。
そして、骨盤が閉じ気味になると、股関節は内旋気味になります。そのことにより内股となってきます。また、内旋の方は骨盤が後傾します。
骨盤が開き、後傾し、股関節が内旋すると、骨格の構造上外転するようになっています。骨盤・股関節が上記のような状態になると、膝関節は自然と内旋するようになります。
これがO脚のメカニズムです。
X脚について
次にX脚の方の状態を確認してみましょう。下の図をご覧下さい。
X脚時、股関節は下の図のように『外線』『内転』の状態にあります。
そして、そのような位置関係になる時の骨盤はO脚と反対で開き気味です。
また、側面から見ると前に倒れています。いわゆる骨盤が前傾している状態です。
骨盤が開き、前傾すると、股関節は構造上内転するようになっています。このような骨盤・股関節の位置関係になると膝関節は外旋してしまいます。
これがX脚のメカニズムです。
XO脚について
XO脚と言うと、O脚とX脚の複合体のようなイメージをもたれるかもしれませんが全くの別物です。まず状態を下の図で確認してみて下さい。
かなり複雑な構造であることが分かると思います。
まず、股関節は『内旋』『内転』の位置にあります。
股関節が内旋しているので、O脚と同様、骨盤は開き気味で後傾しています。通常骨盤がこのような形になっていると股関節は『外転』しやすいのですが、XO脚の方は『内転』しています。ここが、XO脚が複雑だという所以です。
これは特に若い女性に多いのですが、恐らく内股を意識した時代に形成されたものと思われます。
日本人の8割はO脚だと言われています。ですので小学校高学年から、中学校にかけてO脚がひどくならないように、あるいは可愛く見える様に内股に力を入れ自己矯正されていたのでしょう。
健気な努力ではありますが、それが変形をより複雑化させました。(もちろん、歩き方や、立ち方のアンバランスさだけでも起こってきます。)
内転・内旋という複雑な力がかかった状態になると膝から下の2本の骨にも捻れが発生し、特に外側の骨が外に偏倚します。そのことで、膝から下が曲がった様に見えてしまいます。
これがXO脚のメカニズムです。
内股の改善法
以上のように、内股にも種類があり、それぞれ骨盤の歪みから起こっている事が分かって頂けたかと思います。つまり、各種内股を改善する為には骨盤矯正が必要であるということです。
今回は種類ごとに自宅でできる簡単な骨盤矯正法をお伝えします。
O脚改善法
O脚は骨盤が開き気味・後傾していることから、股関節が内旋・外転している状態です。ですので骨盤を閉じる方向へ、中間位になるようにストレッチをかけてあげれば良いのです。
一番簡単な方法は、正しくあぐらをかくことです。イメージは下の写真のように座禅をくむことやヨガをするときのあぐらです。
骨盤はしっかりと置き、背筋がすっと伸びています。また、クッションやタオルをお尻の後ろに敷くとさらに理想的なあぐらがとりやすくなります。
もちろん、左右差のでる座り方でもありますので足は入れ替えながら行って下さい。
この時のポイントは骨盤を起こすことです。骨盤を起こすとは、下の図の様に『坐骨』部分でしっかり座面を捉えることです。
イスに座るよりもあぐらの方が難しいですが、トライしてみて下さい。また、この時、両膝を床に着く様に手でじわーっと押し込んであげるのも良いストレッチになります。
1日30分6ヶ月ほど経過した頃から効果が目に見えてわかってくると思います。
X脚改善法
前傾しやすく、とじ気味の骨盤は、股関節を外旋・内転位にしやすいです。ですので骨盤を中間位、開く方向へのストレッチを行えば改善します。
具体的方法は、『W-sitting』と言われる座り方です。
ぺちゃんこ座りなどと言われていいイメージがないかもしれませんが、ストレッチの一環ですので大丈夫です。このまま後方へ肘を付き、大腿部のストレッチも同時に行うと効果的かもしれません。
1日30分6ヶ月ほど経過した頃から効果が目に見えてわかってくると思います。
XO脚の改善法
XO脚は既に説明した通り、他の2つの内股と比べて複雑ですので時間がかかる事は覚悟しておいて下さい。下の図のように、膝にタオルなどを挟んだ状態で、踵をつけたまま、つま先を90度以上開きます。
この姿勢のまま、挟んだタオルを落とさない様に前屈して下さい。1回30秒を10回程度繰り返すのが効果的です。これを継続し10ヶ月ほど経過した頃から効果が現れてきます。
まとめ
今回お知らせした方法は、あくまで自宅で簡単に改善できる方法です。
しかしながら、長い時間をかけて起こってきた『変形』である内股はそんなに簡単に治るものでは有りませんので、最低でも6ヶ月継続するということをしてみて下さい。
今回のブログでご自身の内股のタイプがわからない。あるいは、改善法を行っているが正しく出来ているか分からないという方。また、より早く、効果的な矯正を行いたい方はお近くの専門家をお尋ねになって聞いてみることをオススメします。
内股は、加齢とともに、骨盤、股関節、膝関節に大きな被害をもたらす症状です。
早め、早めの対策が最善です。
そして、その症状は骨盤の歪みから来ています。是非、ご紹介した骨盤ストレッチを試し、継続してみて下さい。
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