現代人の野菜不足が深刻！野菜不足を解消する為にまず取り組むべき事

　食事は、健全な身体と精神を作る上で非常に重要な要因になっている事は言うまでもない話かと思います。戦前、戦時中、戦後直後は食べるものが少なく、満足に栄養を取る事が出来ず『飢え』や『栄養失調』で命を落とす人も少なくなかったようです。

　しかし、戦争の痛手から復活した日本は飽食の時代へと突入します。今や食うに困る事はほとんどなく、肥満率も徐々に上がってきています。

（資料：厚生労働省）

　そんな中、昔とは違う『現代人型栄養失調』というものが存在しています。（参考エントリー：あなたの人生を変え得る、たった1つの食習慣）

　現代人型栄養失調とは、三大栄養素（糖質・たんぱく質・脂質）の過剰摂取、ビタミン・ミネラル・食物繊維の不足という状況から発生します。この不足部分の原因は現代人の『野菜不足』で起こっています。

　今回は、この野菜不足の実態を調査し、この事態を解消する為の方法について提案したいと思います。

現代人の野菜不足の実態

　現代人の野菜不足具合をまとめた調査を見たところ、以下の様な結果が出ていました。

資料：野菜1日の摂取量「平成16年度国民健康・栄養調査報告」（厚生労働省）

　平成16年のデータなので少し古いですが、野菜の1日の摂取目安と言われる350グラムをどの世代も下回っている事がわかります。そして、恐らくこの野菜の摂取量はこの10年でさらに減っている事が予想されます。（理由は後ほど説明します。）

　さらに驚くべき事ですが、この野菜の摂取量は、アメリカ人と比較して随分少ない量だと言うデータも出ているのです。

資料：農林水産省「食料需給表」

　肥満大国アメリカですが、昨今健康への意識が高まっている影響で日本食や野菜への関心が高まっているのでしょう。（※笑い話ですが、日本のラーメンは健康食だと思い込んで食べていた人が結構沢山いたという逸話もあります。　参考：今さらラーメンが身体に悪いことに世界が震撼！ 「日本食だから身体に良いんじゃなかったの!?」）

　ちなみに世界全体で見ても1位の中国と比べると4割程度しか野菜を摂取していないようです。

（資料：野菜不足の解消策を探る）

　日本において、その野菜摂取量と収入が比例し、低収入層において特に野菜不足が顕著だという調査結果もあります。（参考：低収入層は野菜不足の傾向?!　AllAboutさん）

　そしてここ10年、景気は相変わらず低迷しています。

（国税庁　平成24年　民間給与実態統計調査結果）

　図は、サラリーマンの平均収入を表したグラフです。つまり、先ほどここ10年でさらに野菜不足が深刻していると予測したのは、低収入層に顕著な野菜不足がここ10年でさらに不足していると想像したからです。

さらに野菜不足を深刻にしている問題

　そして、さらに野菜不足に拍車をかけている調査結果があります。下の図をご覧下さい。

（資料：野菜をとっていますか？　アサヒビール　ご繁盛サポートネットさん）

　実に80％近くの人が、自分は野菜を食べている、あるいは結構食べていると思っているのです。しかし、先ほど明示したように実際は大半の人が足りていません。

　つまり、自分の野菜不足を認識していないのです。

　1日350グラムという指標は『健康日本21』という国の健康に対するプログラムをまとめた健康増進運動です。（参考：健康日本21）

　しかし、年々野菜の栄養価は減っているという調査結果もあります。（参考：野菜の栄養価、昔と今ではこんなに違う!?　マイナビニュースさん）

　現状もしかしたら350グラムでも足りていない懸念はあります。

　つまり、多くの方は自分が食べているつもりでも、実際は全然足りていないという間違った認識の為、野菜不足はどんどん深刻化しているのだと思います。

　ちなみに、自分が野菜不足でないと思っている理由についての調査結果は以下の通り。

　毎日野菜を摂っている事や、野菜の割合が多い事を理由に挙げられています。しかし、以下の様な調査結果もあります。

　人が充分な野菜の量だと思っている量の正解率は15％なんですね。85％の人が間違っているのです。

野菜不足の現状を解消する為にまず取り組むべきこと

　まずは自認することだと思います。是非このエントリーの内容を多くの方へ知らせてあげてください。

　自分の認識が間違っている事が分れば、対策する方は沢山出てくるのではないかと思います。なぜなら、それを裏付ける調査結果もあるからです。

　健康の為、ダイエットの為、美容の為など理由は色々あるとは思いますが、野菜を意識的に摂取しようという動きが以下のデータから垣間みる事ができます。

　ここ数年、コンビニのサラダ購入金額の推移や、野菜ジュースを主力商品とする某企業の売上・利益が上がっているデータが人々の意図的に野菜を摂取しようという意識からではないでしょうか。

　私は、人々のこういった意識を非常に嬉しく思います。

まとめ

　現代人の野菜不足は深刻です。

　しかし、その現状を打破したいと思っている人も少なからずいらっしゃいます。とても良い事です。

　一番の問題は、自分の野菜摂取量が十分であるという間違った認識です。

　その問題はそうであるという事実を知れば解消できると思っています。このエントリーを見られた方は、是非この情報を多くの方へ知らせてあげてくださいね。